このバイクは初代のCBR900RR(1991年)以来,グラム単位の軽量化の積み重ねで進化してきているから,カスタムパーツ取付による重量増はもってのほかだ。新しいパーツを取り付ける場合には,その分何かを取り外して,できるだけノーマルより重くならないようにしていこう。そこで,カスタム内容だけでなく,パーツ交換・新規取付および不要品(?)撤去による車重の増減も同時に記録だ。ただ,重たいパーツを交換したら 1g 単位のパーツなんて計測誤差に埋もれてしまうことになるんだが,そこはあえて考えないことにする。
ヤフオクでゲットしたPuig Racing Screen 2Mを装着だ(画像上段 下段は純正スクリーン)。約20mm程度純正より高さがあるのでライダーに当たる風が少なくなり空気抵抗の低減が見込めるし,透明度も純正スクリーンより良くて視界も良好だ。当然,カラーはレーサーイメージばっちりのクリアだ。
ヤフオクに出品されているPuig製スクリーンには「Racing Screen」と「Racing Screen 2M」の2種類があり,「2M」は厚みが2mm(通常品は3mm)で薄く軽量だというのが謳い文句だが,装着するためには純正スクリーンの前に付いているポジションランプを取り外す必要がある。
...さぁ作業開始だ...「ありゃっ! ポジションランプはヘッドライトと一体成形かよ」...という訳で,哀れ,ポジションランプはカッターでざくざくと切り取られることに(左画像:切り取られたポジションランプ)。まぁ国内仕様はヘッドライトが常時点灯なのでポジションランプなんて無くていいのかもしれない(^^;
また,スクリーン側もカウルとの干渉があるためカウルに隠れる部分の3ケ所(両サイド,先端)の加工(切断)が必要だ(右画像)。こちらはノコギリでギコギコやっつけよう。
もう一点,取付穴は純正より小さいので,大きく広げて純正のゴムブッシュが通るようにしなければならない(本来はネジを締め込んだときにゴムブッシュが膨らんで固定する方式)が,ネジはそのままでも通るので加工無しに取り付けてみた(カウルとゴムブッシュで挟み込んで固定)。ただ,穴を広げて本来の付け方をした方が振動に強いし,フィッティングの際の位置決め精度(上記追加工部分の誤差)にも余裕があるのでそちらがいいのかも。
おまけ:この部分でも設計陣の軽量化への努力を感じることができたぞ。
まずはスクリーンの取付ネジだ。目に付くところにあるのでそのうちに光り物パーツにでも換えてやろうかと考えていたが,外してびっくり,樹脂製だったのね。次はバックミラーだ。以前の愛車VTR1000Fのミラーが鉄のかたまりだったのかと思うほど「軽い!」 ほとんどの部分が樹脂製のようだ。
屋外に北向きで駐車してたらレンズ効果により太陽の光を集光し,丁度焦点位置にあったメーター上部が溶けてしまった。太陽の位置・駐車の向き・スクリーンの形状・スクリーンとメーターの間隔が完璧にマッチした恐るべき偶然だ。この樹脂が溶けるって事は100℃以上に温度上昇したことは間違いない。もう少しで炎上するところだったかも。危険だねぇ...
タンデムステップを取り外してすっきりしたリア周りで存在感のあるリアブレーキ用リザーブタンク。以前からの課題だったこの部分を変更だ。
純正のリザーブタンクとホースを取り外して交換したのは,Gクラフト製リザーブタンクレスキットタイプ2。定番商品だ(^^)
基本的な取付方法は,純正リザーブタンクをホースをホースジョイントごとマスタシリンダーから外して純正のOリングとネジで取り付けるだけだ...が,CBR1000RRの純正ステップの場合,ヒールガードを外側に手で1cm程度引っ張って場所を確保することと,微妙にスイングアームと干渉するのでステップとフレームの間にワッシャでもかませて外側にずらせるとかの工夫が必要だ。
また,このパーツの問題点としてエア噛みしやすいらしいのでしばらくは経過観察が必要だ。
で,実はもう一つ問題があり,それは純正リザーブタンクのステーが残って間抜けなことである(^^; シート下側にステーが2個(1個は純正エキパイ遮熱カバー用)だけ残っているのが笑えてしまう。グラインダーで削り取ってしまうのは簡単なんだがそうすると元に戻せない。さてどうしたものか...
ふと気が付くとパッドがほとんど残っていないフロントブレーキ。通勤メインで走行距離6000kmだと純正のくせにちょっと消耗が早くないか? 不必要な減速が多いのかもしれないが,なくなってしまったものはしょうがない。さて今度はどこのパッドにしようか?
純正でも全然不満はないものの,そこはやはり社外品に換えてみたくなるのはどうしようもないことだ。ただ今回は第二回ツーリング企画が直後に迫っていたため納期を優先しメジャーどころのZCOO TYPE-Cを選定だ。
インプレはそのうち気が向けば...で以下は大馬鹿野郎の独り言
国内仕様のCBR1000RRは騒音対策としてサイレントチェーンが使用されている。普通のシールチェーンよりもローラー部にOリングが多いこのチェーンではパワーロスが大きいらしいので交換してしまおう。
で,どこのチェーンにするかだが,RKとかDIDは今まで使ったことあるので,今回はEKチェーンのゴールドタイプ(530ZVX2 (GP/GP)ZST)を選択だ。ここのチェーンの特徴は内プレートに穴が開いてて放熱強化・軽量化されていることだ。(ホントに効果はあるんだろうか?) この手のはったり(?)パーツは大好きだが,左下画像のように目を近づけてよく観察しないとわからないのが残念だ(EK530ZZZなら外プレートに軽量化穴が開いてるので,さらにはったり度は増すのだが,ゴールドでない黒色部分が多いみたいなので今回は見送りだ。いや,色を第一に考えるのならRKのGV530R-XRにすれば完全ゴールドになったんだけど...)。
スプロケットもチェーンに合わせて通常規格とは違うらしいので同時に交換だ。やはりここはAFAMだろう。ドライブ側16T(鋼製)/ドリブン側40T(ジュラルミン製)の純正同一歯数とし,ドリブン側は当然ゴールドアルマイト仕上げだ。
さて,肝心の重量データだが痛恨(?)の結果だ。ドリブンスプロケットの595gが230g(365g軽量化)は,鋼製がジュラルミン製になったのでいいとして,チェーンの2190gから2565g,ドライブスプロケットの274gから308gがいただけない。純正チェーンは恐らく,通常のチェーンなら金属であるローラーの一部分をOリングに置き換えてあるのでその分軽くなってる(静音化のため。ただしOリングが変形することによるパワーロスあり)ために違いない。
吸気ダクトに付いている余分(?)なパーツであるダイレクトエアインダクションコントロールバルブ(フラップ)を撤去だ。
吸気系から余分なものが一つなくなったので,空気の流れがスムーズになり,ますますパワフルになる...かもしれない...
8月のサーキット走行でコースアウトした際(「CBR1000RRライディングレポート岡山国際サーキット走行会編」参照)にキズの入ったアンダーカウル。自分で塗るのも(ゴミの付着が...いやそれよりも手間が)大変なので外注してたのがようやく完成したよ。で,画像のように少しだけカスタムペイントだ。
本来ならアンダーカウル全体が黒(水平に赤/黒分割:「CBR1000RRフォトギャラリー」参照)なんだけど,テールカウル・シート下のラインの延長線上で斜めに赤/黒を塗り分けてみた。位置あわせもやってないてきと~な指示のためか若干ライン上からずれてるのはご愛敬か...いや,てきと~な指示はそれほど間違ってなかったと思う。マスキングテープで「ここでね」と決めたのはテープ上側のはずだったのが,下側でやっちゃったみたいだね...まっ,いっか...
ちなみに左側は純正のままなのがポイントだ。「誰も左右を見比べたりしない」という大胆な判断によるところが,「盆栽道」を極められないところかもしれない。
あっ,左側は純正とはいえなぜか2005年仕様に変更(2004年仕様:HONDAステッカー無し,2005年仕様:ステッカー付)されてるってことを書いておかないと怒られそうだ。いつものショップで「転けちゃったよ」と話したら「カウルあったはずなので探してきますね」と出てきたのが2005年仕様の左アンダーカウル。左側は無傷だったけど「いただけるモノは何でもいただきます」というポリシーのもと,ほぼ新品のブツをありがたく頂戴してきました。工場長,感謝です。
ステッカーも貼ったのであらためて撮影だ。う~ん,なんか重たい感じもする...まぁ,04-05モデルは06モデルに比べてアンダーカウルが下膨れてるのでしょうがないのか...
走行10000kmくらいになったのでぼちぼちエアフィルターでも換えてみるか,ってことで選んだのがDNAパフォーマンスフィルターだ。画像はそれぞれ,純正エアフィルター(左)とDNAパフォーマンスフィルター(右)の比較になっているぞ。DNAパフォーマンスフィルターは金属部品をメッシュにしか使っていないので軽量化を実現だ(...って,性能的にはどうなんだよ)
まずは取り外した純正フィルターの確認だ。空気のよく流れる向きだけしかゴミが付着してないのでぐるっと回せばまだまだ使えるかもしれないが,ここは思い切って交換だ。この際,純正フィルターを捨てる前に取付部のパイプをキープしておかないと次回交換時(DNAパフォーマンスフィルターでは使わないが,純正品や他メーカー品)に必要になるかもしれないぞ。
純正フィルター | DNAパフォーマンスフィルター | 備考 | |
---|---|---|---|
通気部構造 | 濾材-パンチングメタル-金属メッシュ | 濾材-金属メッシュ | 純正品はいかにも丈夫そう。少々目詰まりして圧損が大きくなってもびくともしないかも |
濾過面積 | プリーツ数(ひだひだの数)多し | プリーツ数少ない | 濾過面積はひょっとすると純正の方が大きいかも |
では,その性能を確認してみよう...フィルターを口に当てて,せぇのっふぅ~...言われてみれば純正品よりは抵抗が少ないような気もするが,たかだか肺活量3300cc程度ではその差はよくわからない(バカ?)...まぁ結局のところ,
って事になるのかと。
装着後,2年経過(走行+6500km)したので確認だ。 空気がよく流れる部分(吸気ポート側:画像中央部)のみホコリが付着している程度でフィルター二次側(筒の外側)への抜けもなさそう。 まだまだ使用可ってことでグルッと回してホコリの付いてない部分を吸気ポート側に向けて再装着だ。
プラグ交換(『CBR1000RRワンポントネタ:プラグ交換時の注意点』参照)の際にバラしたインテークエアダクトの開口部を拡大してのパワーアップ(?)だ。画像の左側がビフォー,右側がアフター。 これで,ラムエア効果の得られる速度領域では吸気量がさらに増えて,よりパワフルになるに違いない? 詳細は,『CBR1000RRフルパワー化:ラムエア強化?』参照のこと。
重量変化? 部品を切り取って数グラム軽くなったけど,コーキングによる重量増で差し引きゼロってことで。
お手軽なんちゃってパワーアップ(『CBR1000RRフルパワー化:ハイスロットル装着』参照)を実施。
え~,問題の(?)重量変化なんだが,痛恨の車重増に。ワイヤー巻取り部が大径化したから? いや,純正パーツが地道な軽量化を進めていたと褒めてあげることにしよう。
無事に家に戻ってくるまでがツーリング...なんてことはわかってる。だからちゃんと家に帰りついたんだけど...整理できてなかったガレージ内の不要物にハンドルを取られバランスを崩したら、「もう無理はせずに転がしてしまえ」となったわけなのよ。まぁそのゴミにもたれかかって止まったのでダメージはそれほどなく、ミラーが折れた程度なので、この際だから社外品に交換してしまおう。
ちなみに、取付穴は微妙に間隔が狭かったので、ヤスリで広げる作業が必要だった。